今回の中2数学の解説は式と計算から「同類項、同類項の加減」について解説していきます。
・同類項の加減のやり方は?
という疑問を解決していきます。
この記事では
・同類項の加減のやり方
・同類項の注意点
について解説していきます。
同類項とは
同類項についてです。
文字の部分が同じである項
\(4a\)と\(-3a\)、\(\frac{1}{7}x\)と\(0.3x\)のように文字の部分が同じである項を同類項といいます。
多項式のそれぞれの項に着目して同類項を見つけるようにしましょう。
同類項の加減のやり方
同類項の加減(足し算・引き算)についてです。
この同類項の加減の操作を「同類項をまとめる」ということが多いです。
ではどのようにして同類項をまとめるのか説明していきます。
同類項の係数部分を計算し、共通の文字をつける
同類項をまとめるときにはその係数同士を計算して1つの項とします。
例えば\(4a-5b+10a+9b\)の同類項をまとめてみます。
まずは同類項を見つけます。
多項式を単項式の和の形にすると
\[
4a-5b+10a+9b=4a+(-5b)+10a+9b
\]
です。
\(4a\)と\(10a\)、\(-5b\)と\(9b\)がそれぞれ同類項です。
計算をしやすくするために式の順番を入れ替えてみます。
\[
4a+(-5b)+10a+9b=4a+10a+(-5b)+9b
\]
次に同類項の係数部分を計算します。
\[
4a+10a+(-5b)+9b=(4+10)a+(-5+9)b
\]
このように係数部分を( )でくくるとわかりやすいです。
後は( )の中を計算すればOKです。
\[
(4+10)a+(-5+9)b=14a+4b
\]
このように同類項をまとめます。
手順をまとめておきます。
2.項の順番を入れ替える
3.同類項の係数部分を( )でくくる
4.( )の中を計算する
学習し始めや計算ミスをよくしてしまう人は慣れるまでこの手順でやることをオススメします。
もう1問確認しておきましょう。
\(-9x+3y-2x-8y\)の同類項をまとめてみます。
まずは単項式の和の形に直します。
\[
-9x+3y-2x-8y=(-9x)+3y+(-2x)+(-8y)
\]
次に項の順番を入れ替えます。
\[
(-9x)+3y+(-2x)+(-8y)=(-9x)+(-2x)+3y+(-8y)
\]
順番を入れ替えたら係数部分を( )でくくります。
\[
(-9x)+(-2x)+3y+(-8y)=\{(-9)+(-2)\}x+\{3+(-8)\}y
\]
最後に係数部分を計算します。
\[
\begin{align}
\{(-9)+(-2)\}x+\{3+(-8)\}y&=(-9-2)x+(3-8)y\\
&=-11x+(-5)y\\
&=-11x-5y
\end{align}
\]
となります。
同類項の注意点
最後に同類項をまとめることを考える上での注意点を2つあげておきます。
まず1つ目は同類項をまとめる時に同類項以外を足したり、引いたりすることができないということです。
例えば先程の\(-9x+3y-2x-8y\)の多項式の同類項をまとめると
\[
-9x+3y-2x-8y=-11x-5y
\]
となりますが、1つ目の注意点はこれ以上計算することができないということです。
\(-11x\)と\(-5y\)は文字の部分が異なります。
するとこれらは同類項ではないので計算することができません。
よくある間違いとして
\[
-11x-5y=-16xy
\]
のように計算してしまう人がいますが誤りですので注意してください。
2つ目の注意点は\(a\)と\(a^2\)は同類項かどうかということです。
結論から先にいうとこの2つは同類項ではありません。
\(a\)は文字が1個です。
一方\(a^2\)は\(a\)が2回かけられている、つまり文字が2個です。
この2つは文字の個数、つまり次数が異なってるので同類項にはなりません。
文字が同じであっても次数が異なっていれば同類項にならないということも注意してください。
例えば\(-x^2-2x+6+4x^2-10+4x\)の同類項をまとめるときには\(x\)と\(x^2\)を混同しないようにまとめる必要があります。
まず、単項式の和の形に直します。
\[
-x^2-2x+6+4x^2-10+4x=(-x^2)+(-2x)+6+4x^2+(-10)+4x
\]
項の順番を入れ替えて
\[
(-x^2)+(-2x)+6+4x^2+(-10)+4x=(-x^2)+4x^2+(-2)x+4x+6+(-10)
\]
となるので、係数部分を( )でくくって
\[
(-x^2)+4x^2+(-2)x+4x+6+(-10)=(-1+4)x^2+(-2+4)x+(6-10)
\]
とし、最後に計算をして
\[
(-1+4)x^2+(-2+4)x+(6-10)=3x^2+2x-4
\]
となります。
\(x\)と\(x^2\)を同類項と考えて計算してしまうミスをする人がいるので注意してください。
まとめ
それでは今回のまとめです。
◯同類項
・文字の部分が同じである項
・同じ文字が使われていても次数が異なる場合は同類項にはならない
◯同類項の加減(まとめ方)
・同類項の係数部分を計算し、共通の文字をつける
・同類項ではないもの同士を足し引きすることはできない
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