【高卒認定試験物理基礎】平成27年度2回目 ポイント解説その1

今回は高卒認定試験物理基礎の平成27年度第2回の大問1、大問2についてのポイント解説をしていきます。

問題や解答については文部科学省のHPにあるものを参照してください。
(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1364431.htm)

・どのような問題が出題されたか
・どのような知識が必要か
・どう解くのがよいのか

といった視点からそれぞれの問題について説明していきます。

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大問1

大問1は等加速度運動、ばねの弾性力、力のつりあいに関する出題がありました。

問1

問1は摩擦のある水平面上を等加速度運動する物体が静止する問題です。

問1(1)

(1)は物体が静止する時刻を求める問題です。

物体の速度\(v\)は初速度が\(v_0\)、加速度が負であるので

\[v=v_0-at\]

と表すことができます。

等加速度運動している物体がやがて静止することから、運動方向と逆向き、つまり左向きの加速度が生じていることがわかります。

よって、問題文より右向きを正としているので加速度が負とわかります。

物体が静止するということは\(v=0\)であるので、速度の式に代入して

\[0=v_0-at\]

これを\(t\)について解くと

\[t=\frac{v_0}{a}\]

と時刻が求まります。

問1(2)

(2)は運動のようすを表す\(x-t\)図を選ぶ問題です。

まずは物体の位置を表す式を考えます。

\[x=x_0+v_0t+\frac{1}{2}at^2\]

において、初期位置が原点であるので\(x_0=0\)、\(a\)は負であるので

\[x=v_0t-\frac{1}{2}at^2\]

と物体の位置を表すことができます。

式を見てわかるように\(t\)の2次関数になっていることがわかります。

よって、グラフは放物線でえがかれるので①か②のどちらかとなります。

次に\(x-t\)図の傾きを考えます。

\(x-t\)図の傾きは速度を表していました。

傾きが急であるほど速度は大きくなります

よって、物体の運動を考えると、時間が経つにつれて減速していきやがて静止する。

つまり、傾きが時間が経つにつれてゆるやかになっていき、やがて\(0\)になるはずです。

これを踏まえて①と②を見ると、②は時間が経過すると傾きが急になっていきます。

これだと物体の運動の様子と合わないので誤りであり、①が正解となります。

なお、グラフが途中から\(t\)軸と平行となっていますが、これは物体が静止して位置が時間によって変化しないためです。(傾き\(0\)))

問2

問2はばねの弾性力の問題です。

軽いばねの両端を引いてばねを伸ばして、ばねの長さが\(0.3\ \rm m\)になっているので、自然長から\(0.3-0.1=0.2\ \rm m\)伸びていることがわかります。

ばねが自然長から(0.2\ rm m\)伸びているということは、下図のように片方の端を固定してもう片方を引き、\(0.2\ \rm m\)伸ばしても同じはずです。

よって、フックの法則\(F-kx\)より、ばね定数が\(4\ \rm N/m\)、のびが\(0.2\ \rm m\)であるので、弾性力の大きさは

\[F=4\times0.2=0.8\ \rm N\]

となり、これが一方の手を引く力の大きさとなります。

問3

問3は定滑車を通してつるされた2物体の力のつりあいの問題です。

糸の張力を\(T\)としてそれぞれの物体にはたらく力を考えましょう。

まずは質量\(M\)の物体にはたらく力を図示すると以下のようになります。

次に質量\(m\)の物体にはたらく力を図示すると以下のようになります。

質量が\(M>m\)であるので、糸Bがなければ質量\(m\)の物体は鉛直上向きに引っ張られます。

これを糸Bが支えているので糸Bから受ける張力は下向きとなります。

各物体について力のつりあいの式を立てると

\[A:T_A=Mg\]

\[B:T_A=mg+T_B\]

となります。

2式の辺同士を引くと

\[0=Mg-mg-T_B\]

となり、\(T_B\)について解くと

\[T_B=(M-m)g\]

と求まります。

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大問2

大問2は

運動の法則に関する出題がありました。

問1

問1は摩擦のない水平面上を運動する物体の問題です。

まずは加速度を求めます。

物体にはたらく力を考えると鉛直方向については重力と垂直抗力がつりあっています。

水平方向については運動方向と逆向きに\(5\ \rm N\)の大きさの力を加え続けています。

運動方程式は

\[0.5a=-5\]

であるので、\(a=-10\ \rm m/s^2\)と加速度が求まります。

よって、物体の速度の式は

\[v=20-10t\]

となり、物体が静止する、つまり\(v=0\)となる時刻は

\begin{align}
0&=20-10t\\
t&=2.0\ \rm s
\end{align}

となります。

後は物体の位置を表す式\(x=x_0+v_0t+\frac{1}{2}at^2\)に代入して移動する距離を求めます。

力を加え始めた位置を原点(\(x_0=0\))として

\[x=20\times2.0+\frac{1}{2}\times(-10)\times2.0^2=20\]

と移動した距離が求まります。

問2

問2は物体に糸をつけて鉛直上向きに引く問題です。

物体にはたらく力は鉛直上向きに大きさ\(F\)の力と重力です。

よって運動方程式は

\[ma=F-mg\]

となるので、加速度について解くと

\[a=\frac{F-mg}{m}\]

となります。

問3

問3は摩擦のない水平面上を糸で繋がれた2物体が運動する問題です。

各物体にはたらく力を考えます。

鉛直方向についてはどちらの物体も重力と垂直抗力がつりあっているので、運動方向の力のみを考えます。

物体は一体となって動くので加速度はどちらも同じになります。

右向きを正として、各物体の運動方程式を立式します。

物体Aの運動方程式は

\[m_1a=T\]

物体Bの運動方程式は

\[m_2a=F-T\]

となります。

この2式の辺同士を足し合わせると

\begin{align}
(m_1+m_2)a&=F\\
a&=\frac{F}{m_1+m_2}
\end{align}

と求まり、物体Aの運動方程式に代入すると

\[T=\frac{m_1}{m_1+m_2}F\]

と張力が求まります。

加速度を求めてから張力を求めましたが、一気に張力を求めてみましょう。

加速度\(a\)を消去することを考えます。

物体Aの運動方程式に\(m_2\)、物体Bの運動方程式に\(m_1\)をかけます。

すると

\[m_1m_2a=m_2T\]

\[m_1m_2a=m_1F-m_1T\]

となります。

2式の辺同士を引き、加速度を消去します。

\begin{align}
0&=m_2T-(m_1F-m_1T)\\
&=m_2T-m_1F+m_1T\\
&=(m_1+m_2)T-m_1F\\
(m_1+m_2)T&=m_1F\\
T&=\frac{m_1}{m_1+m_2}F
\end{align}

と求めることもできます。

問4

問4は摩擦のある水平面上を運動する物体の問題です。

物体にはたらく力を考えます。

鉛直方向については重力と垂直抗力がつりあっています。

水平方向は右向きに大きさ\(F\)の力と左向きに動摩擦力がはたらいています。

右向きを正として運動方程式を立式すると

\[ma=F-f\]

となります。

これを\(f\)について解くと

\[f=F-ma\]

と求まります。

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まとめ

今回はここまでです。

平成27年度2回目ポイント解説その2はこちらから。

【高卒認定試験物理基礎】平成27年度2回目 ポイント解説その2
今回は高卒認定試験物理基礎の過去問のポイント解説です。どのような問題が出題されているのか、どのような知識が必要か、どのように解くのがよいのかなど把握して過去問演習をより効果的に行えるようにしましょう。

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