【高卒認定試験物理基礎】平成30年度1回目 ポイント解説その1

今回は高卒認定試験物理基礎の平成30年度第1回の大問1、大問2についてのポイント解説をしていきます。

問題や解答については文部科学省のHPにあるものを参照してください。
(http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1407990.htm)

・どのような問題が出題されたか
・どのような知識が必要か
・どう解くのがよいのか

といった視点からそれぞれの問題について説明していきます。

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大問1問1

大問1問1は有効数字に関する問題が出題されました。

有効数字などについては教科書であれば最後の方の資料編などに詳しく書かれています。

なかなか最後まで目を通さないかもしれませんが、重要なことがたくさん書かれているのでぜひチェックしてみてください。

(1)

(1)は計器を用いた測定の際の目盛りの読み取りについてです。

物体に関する量を測定するときに、使用器具の最小目盛りのどこまでを目分量で読み取るかについてですが、おそらく授業の時に先生から指示があったと思いますが確認しておきましょう。

測定における目盛りの読み方

測定器具についている最小目盛りの\(\frac{1}{10}\)までを目分量で読み取る

このポイントをおさえておきましょう。

例えば普段使う機会も多いであろうものさしであれば最小目盛りは\(1\)mmです。

以下に示した図を見てください。

物体の長さをものさしで測定する時、目分量で読み取ると\(5.61\)mmとなります。

このように最小目盛りが\(1\)mmである場合、\(\frac{1}{10}\)である\(0.1\)mmまで読み取る必要があります。

(2)

(2)は有効筋の桁数に関する問題です。

選択肢から有効数字が3桁でない数値を選ぶのですが「位取りの0」に注意しましょう。

「位取りの0」についてですが、以下の図を見てください。

このように「位取りの0」は有効数字の桁数に含めません

このことに注意して選択肢を見るようにしましょう。

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大問1問2

大問1問2は自由落下と鉛直投げ上げに関する問題です。

それぞれどのような運動か把握しておく必要があります。

(1)

自由落下に関する問題です。

小球Aを離した位置から地面までの高さを求めます。

まずは、軸を設定し、小球にはたらく力を考え運動方程式を立てて加速度を求めましょう。

問題文にも示されているように「初速度0」であるので自由落下です。

小球Aにはたらくのは重力のみです。

鉛直下向きを正方向として運動方程式を立てます。

小球Aの質量を\(m\)加速度の大きさを\(\alpha\)とすると

\[
\begin{align}
m\alpha&=mg\\
\alpha&=g
\end{align}
\]

となり、加速度は\(\alpha=g\)とわかりました。

後は\(v-t\)図を描いて求めてもOKですし、自由落下の式等加速度運動の式に代入してもOKです。

なお、等加速度運動の式を使う場合は初速度が0、つまり\(v_0=0\)として式を使うようにしてください。

一応それぞれの式を示しておきます。

◯自由落下
  ・\(v=gt\)
  ・\(y=\frac{1}{2}gt^2\)
◯等加速度運動(自由落下の時は\(v_0=0\))
  ・\(v=v_0+at\)
  ・\(x=v_0t+\frac{1}{2}at^2\)

(2)

自由落下をする小球Aと鉛直投げ上げ運動をする小球Bの1[s]毎の位置を選ぶ問題です。

まずは、小球Aの位置について考えます。

小球Aの位置は\(y=\frac{1}{2}gt^2\)で表され、放物線となるので距離は一定に増えてはいきません。

つまり、③が選択肢から除外されます。

次に小球Bについてです。

選択肢を見てもらえるとわかるのですが、小球Bの最高点が小球Aを離した位置より高くなるか、同じになるか、低くなるかのどれか判断します。

\(t=3\)で最高点に達することが選択肢よりわかるので、\(t=3\)での小球Bの位置を考えてみましょう。

小球Bの初速度がわかっていないので\(v_0\)とします。

鉛直上向きを正、小球Bの質量を\(M\)、加速度の大きさを\(\beta\)として運動方程式を立てます。

\[
\begin{align}
M\beta&=-Mg\\
\beta&=-g
\end{align}
\]

となり、加速度は\(\beta=-g\)とわかりました。

最高点で小球Bは速度が0になるので\(v=v_0-gt\)より

\[
\begin{align}
0&=v_0-g\times3\\
v_0&=3g
\end{align}
\]

となります。

よって、小球Bの位置は\(y=3gt-\frac{1}{2}gt^2\)と表されます。

最高点での位置は\(t=3\)を代入して

\[
\begin{align}
y&=3g\times3-\frac{1}{2}g\times3^2\\ \\
&=9g\left(1-\frac{1}{2}\right)\\ \\
&=\frac{9g}{2}\\ \\
&=44.1
\end{align}
\]

となり、最高点での高さは小球Aから手を離した位置と等しくなります。

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大問2問1

大問2問1は運動中の物体にはたらく力について誤りを選択する問題です。

まず①についてです。

結果的にはこの①が誤りの選択肢です。

斜方投射された物体が空中を運動している物体にはたらく力は重力のみです。

残りの②〜④の選択肢は正しいです。

②の等速度運動とは速度変化のない運動のことです。

速度の変化がないということは物体の加速度は0です。

このとき物体は静止しているか等速度運動をします。

④については、ばねが物体に引っ張られることで伸び、元の長さ(自然長)に戻ろうとする向きに力が選択肢の図のようにはたらきます。

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大問2問2

大問2問2は力のつりあいの問題です。

問題文に「静止させた」とあることから力のつりあいを考えることがわかります。

ポイントは正しく力を図示することです。

それぞれの張力を\(T_1\)、\(T_2\)とし物体に着目して力を描くと以下のようになります。

後は、\(T_1\)を分解し水平方向と鉛直方向について力のつりあいの式を立てます。

なお、張力のそれぞれの分力の大きさですが直角二等辺三角形の辺の比\(1:1:\sqrt{2}\)を利用します。

水平方向の力のつりあいの式は

\[
T_1\times \frac{1}{\sqrt{2}}=T_2
\]

鉛直方向の力のつりあいの式は

\[
T_1\times \frac{1}{\sqrt{2}}=10
\]

となります。

鉛直方向の力のついあいの式を「\(T_1\)=」の形に変形して水平方向の力のつりあいの式に代入しましょう。

このとき水平方向の式に代入した時に約分されるので\(\sqrt{2}\)はそのままにしておいてOKです。

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大問2問3

大問2問3は摩擦を受ける運動についてです。

摩擦に関して正しく理解しておく必要があります。

(1)

(1)は物体が動き出す直前の力を求める問題です。

この「動き出す直前」の摩擦力は最大静止摩擦力となります。

最大静止摩擦力の式「最大摩擦力\(=\mu N\)」を利用して解けばOKです。

(2)

(2)は加速度を求める問題です。

物体にはたらく力を図示して運動方程式を立てましょう。

物体が動いている時の摩擦力は動摩擦力となります。

物体にはたらく力を描くと以下のようになります。

後は運動方程式を立てて加速度について解けばOKです。

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まとめ

今回はここまでです。

力学では力を図示して式を立てることがポイントとなります。

また、式からグラフを描けるようにもしておくと運動の様子がより理解しやすくなります。

次回は続きを解説していきます。

その2の記事はこちら

【高卒認定試験物理基礎】平成30年度1回目 ポイント解説その2
今回も前回に引き続き高卒認定試験物理基礎の過去問のポイント解説です。どのような問題が出題されているのか、どのような知識が必要か、どのように解くのがよいのかなど把握して過去問演習をより効果的に行えるようにしましょう。

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