今回の高卒認定数学講座は「整式の加法・減法」です。
整式同士を足したり引いたりするときはどのようにすればよいのか学習していきます。
特に引き算で符号のミスをよくしてしまう人がいるので何に注意しなければならないのか必ずおさえておきましょう。
高卒認定試験でも何度も出題されている部分でもあるので確実に解けるようにしましょう。
前回の内容の続きになるので、まだ学習していない人は以下の記事で必ず確認しておいてください。

そして今回の中学の内容の復習は代入です。
こちらの記事で確認してもらっても構いません。

中学の復習
代入について確認していきます。
代入・・・文字を数や他の式でおきかえること
代入とは文字を数や他の式でおきかえることです。
文字は中が空の箱のイメージをもっておくとよいでしょう。
代入とはこの箱の中に数や他の式をいれるということです。
すると箱は中に入れたものに変わります。
例えば\(x\)という箱があったとします。
この\(x\)に\(10\)を代入するとすると、\(x\)が\(10\)におきかわります。
では\(3x\)に\(10\)を代入するとすると、\(3x\)は\(3\times x\)のことです。
このように文字と文字、文字と数の積(かけ算)はかけるの記号を省略するルールがあります。
文字式に関するルールは以下の記事にまとめてあるので不安な人は確認しておきましょう。

では\(3x\)に\(10\)を代入する計算にもどります。
\[
3\times 10 =30
\]
となります。
もちろん、代入するものは式でも同じようになります。
\(x=3a+2\)の時、\(3x\)はどうなるかというと
\[
3 \times (3a+2) = 9a+6
\]
となります。
整式の加法・減法
整式の加法(足し算)・減法(引き算)の計算方法は同類項をまとめることをします。
実際に計算をしながら確認していきましょう。
\(A=5x^2+2x-3\)、\(B=-2x^2-7x+10\)のとき、\(A+B\)、\(A-B\)を計算します。
なお、整式の計算ではこのように\(A=\)、\(B=\)のように整式が与えられて計算することが多いです。
では\(A+B\)から計算していきますが、\(A\)、\(B\)の整式がそれぞれ与えられているので式に代入して計算します。
すると
\[
\begin{align}
A+B&=(5x^2+2x-3)+(-2x^2-7x+10)\\
&=5x^2-2x^2+2x-7x-3+10\\
&=3x^2-5x+7
\end{align}
\]
となります。
このように式を代入するときにはかっこを必ずつけておくとよいでしょう。
次に\(A-B\)を計算してみます。
\[
\begin{align}
A-B&=(5x^2+2x-3)-(-2x^2-7x+10)\\
&=5x^2+2x-3+2x^2+7x-10\\
&=5x^2+2x^2+2x+7x-3-10\\
&=7x^2+9x-13
\end{align}
\]
となります。
\(B\)の前にマイナスがあるので、\(B\)の符号がすべて逆になります。
このように引き算のときにはかっこをつけ忘れると計算ミスの原因になるので注意しましょう。
では次に与えられた式が\(3A+2B-2A\)であった場合はどうでしょう。
そのまま各文字に整式を代入して計算しても求まるのですが少し大変です。
このような場合は式を簡単にしてから代入すると計算が楽になります。
つまり
\[
\begin{align}
3A+2B-2A&=3A-2A+2B
&=A+2B
\end{align}
\]
と計算してから代入するということです。
すると
\[
\begin{align}
A+2B&=(5x^2+2x-3)+2(-2x^2-7x+10)\\
&=5x^2+2x-3-4x^2-14x+20\\
&=5x^2-4x^2+2x-14x-3+20\\
&=x^2-12x+17
\end{align}
\]
となります。
練習問題
ではいくつか問題を解いて確認していきましょう。
少し難しく感じるかもしれませんが自分の手で計算して下の答え部分をクリックして答え合わせをしてみてください。
まとめ
今回はここまでとなります。
整式の加法・減法をするときには
・式を簡単にしてから代入する
・符号に注意する
といったことを意識して計算するようにしてください。
次回は指数法則について学習していきます。
コメント