- 文字式の計算をどうやったらいいかわからない。
- 文字式の計算が苦手
といった悩みを解決していきます。
なお、文字式の計算をする上で文字式のルールを理解しておく必要があるので、不安な人は以下の記事で確認してください。

この記事では
- 文字式の計算のやり方
- 文字式の計算のポイント
を説明していきます。
文字式の計算のやり方
文字式の計算のやり方を解説していくわけですが、その前に文字式の計算を説明する上で確認しておきたい事項があるので、まずはそちらから確認していきます。
文字式の計算上で必要となる「係数」と「項」
項と計数という語が説明で何度か出てくるので、先に説明しておきます。
- 項:+でつながれているいるそれぞれのもの
- 係数:文字の前の数の部分
です。
具体的な文字式を使って説明していきます。
\[
3x-7
\]
という文字式を使います。
では、どのように項と係数を判断するかというと
です。
実際にやってみると\(3x-7\)は
\[
3x+(-7)
\]
となります。
すると、項と計数の判断がしやすくなります。
+でつながれているのが項であるので、\(3x-7\)の項は\(3x\)と-7になります。
また、係数は文字の前の数のことをいうので\(3x\)の係数は3です。
このようにして判断します。
また、\(3x\)のように文字が1つだけしかない項を1次の項といいます。
そして、1次の項のみ、または1次の項と数との和で表さられる式を1次式といいます。
文字式の計算 加法(足し算)
まずは足し算のやり方からです。
ポイントは
- 同じ文字の項同士、数の項同士をまとめる
- 文字同士の項の係数同士を足し算する
です。
では、実際に具体例を使って説明していきます。
\[
2a+3+4a+4
\]
これを計算してみます。
まずは、同じ文字の行動し、数同士の項をまとめます。
すると順番を入れ替えて
\[
2a+4a+3+4
\]
となります。
次に、同じ文字同士の項、数同士の項を計算します。
この時、文字同士の項は係数を足し算します。
\[
(2+4)a+7=6a+7
\]
このようになります。
文字式の計算 減法(引き算)
ポイントは
- 同じ文字の項同士、数の項同士をまとめる
- 文字同士の項の係数同士を引き算する
です。
足し算と考え方は同じです。異なるのは係数同士を引き算するということです。
では、具体例を見ていきます。
\[
3x-4-2x
\]
まずは、同じ文字同士の項、数の項同士をまとめます。
\[
3x-2x-4
\]
次に、同じ文字同士の項の係数を引き算します。数の後は今回-4だけなのでそのままです。
\[
(3-2)x-4=x-4
\]
となります。
文字式の加法・減法の注意
文字式の加法・減法の解き方を説明しましたが、1つ注意があります。
それは
ということです。
例えば
\[
2y+3c-4y+5
\]
を計算する時
\[
(2-4)y+3c+5=-2y+3c+5
\]
となります。
\[
2y+3c-4y+5=(2-4+3)yc+5
\]
このように計算してしまうのは間違いです。
yとcは文字が異なるので足し引きをすることができないということに注意です。
文字式の計算 乗法(かけ算)
次は乗法(かけ算)のやり方についてです。
ポイントは
です。
足し算や引き算は異なる文字同士の計算はできませんでしたが、かけ算の場合は気にする必要はありません。
具体例を使って説明していきます。
\[
5x\times2y\times3
\]
を考えてみます。
数同士を計算して、かけるの記号は省略します。
\[
5\times2\times3\times xy=30xy
\]
となります。
文字が異なる同士はかけるの記号を省略すればよいのですが、同じ文字同士の場合は、累乗の形で表します。
例えば
\[
2a\times(-a)\times7b
\]
を計算する場合、
\[
2\times(-1)\times7\times a\times a\times b=-14a^2b
\]
となります。
\(a\)が2回かけられているので、\(a\)の右肩に2と書きます。
文字式の計算 除法(割り算)
次は割り算です。
ポイントは
- 割る数を逆数のかけ算に直し計算する
- 数同士、文字同士で約分できるものは約分する
です。
具体的な問題を使って考えてみましょう。
\[
30y \div 4
\]
まずは、\(\div4\)を逆数のかけ算に直して計算します。
\[
30y \times \frac{1}{4}=\frac{30}{4}y
\]
となるので、後は約分をして
\[
\frac{30}{4}y=\frac{15}{2}y
\]
となります。
また、約分は文字同士でできるときもします。そのときに、累乗になっている時はかけ算に戻すと考えやすいです。
例えば
\[
30x^2y \div 3x
\]
を計算する時は
\[
30x^2y \div 3x=\frac{30\times x\times x\times y}{3\times x}
\]
のように累乗になっているものはかけ算に直すと約分するときにミスが減ります。
後は約分をして
\[
\frac{30\times x\times x\times y}{3\times x}=10xy
\]
となります。
まとめ
それでは今回のまとめです。
- 加法・減法:同じ文字同士の項、数同士の項をまとめ、係数を足し算(引き算)する。
- 乗法:数同士を計算し、×の記号は省略し、同じ文字同士のかけ算は累乗の形で表す。
- 除法:割る数を逆数のかけ算に直し、数同士、文字同士でそれぞれ約分する。
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