今回は物理基礎の「静電気、原子の構造」についてポイントを解説していきます。
静電気
冬場に服を脱ぐ時にパチパチと音がすることがありませんか?
もしくはドアノブに触れた時にパチっとして少し痛かったり驚いたりした経験はどうでしょう?
中には服の素材の組み合わせなど静電気がたまらないように対策している人もいるのではないでしょうか。
このような現象は物体が電気を帯びたことが原因で生じます。
この物体が電気を帯びることを帯電といい、帯電した物体を帯電体といいます。
そして、帯電体に分布している流れのない電気を静電気といいます。
電荷
静電気の説明で示したような電気的な現象は何が生じさせているのかというと、電荷というものが原因となっています。
特に大きさが無視できる点状の電荷を点電荷といいます。
この電荷は以下のような性質があります。
②同符号の電荷は互いに反発しあう
③異符号の電荷は互いに引きあう
②や③のように電荷はお互いに力を及ぼしあい、静止した電荷間にはたらく力を静電気力といい、このような電気的な力を及ぼす空間を電場(もしくは電界)といいます。
・同符号の時
互いに反発しあう力を斥力ともいいます。
・異符号の時
互いに引きあう力を引力ともいいます。
また、電荷の量を電気量といい、単位はクーロン(記号:C)が用いられます。
なお、1Cは「1Aの電流が1秒間に運ぶ電気量」と定義されています。
すると、流れる電流が大きくなるほど電気量も大きくなりますし、運ぶ時間が長くなっても電気量は大きくなります。
原子の構造
身の回りの物質は原子がたくさんあつまってできています。
もちろん私達の体も細かく見れば原子などが集まってできています。
ではこの原子はどのような構造になっているかというと、中心に原子核があり、それをとりまく電子からできています。
そして、中心の原子核は陽子と中性子からできています。
陽子、中性子、電子についてもう少し説明をしておきます。
まず、陽子は正の電気をもち、その電気量は\(1.6\times10^{-19}\)Cです。
中性子は電気をもっていません。
電子は負の電気をもち、その電気量は\(-1.6\times10^{-19}\)Cです。
気づいた人もいるかも知れませんが、陽子と電子の電気量の大きさは等しいです。
これを電気素量といい\(e\)を用いて表します。
つまり、陽子の電気量は\(e\)、電子の電気量は\(-e\)と電気素量を用いて表すことができます。
原子が電気を帯びていない時(中性)、陽子と電子は同じ数ずつあります。
まとめ
今回はここまでです。
静電気
・帯電 → 物体が電気を帯びること
・静電気 → 帯電した物体に分布している流れのない電気
・電荷の性質
→①正電荷と負電荷に分けられる
②同符号の電荷は互いに反発しあう
③異符号の電荷は互いに引きあう
・電気量 → 電荷の量
単位はクーロン(C)
1Aの電流が1秒間に運ぶ電気量→1C
原子の構造
・原子は原子核と電子からなり、原子核は陽子と中性子からなる。
・陽子は正の電気をもち、電子は負の電気をもつ。
・陽子と電子の電気量の大きさは等しく\(-1.6\times10^{-19}\)Cで、これを電気素量といい、\(e\)を用いて表す。
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